各展 ご講演会場が異なりますので、会場をご確認ください。※直接、セミナー会場へお越しください。
日時 | 2023年2月2日(木)、3日(金) |
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会場 | ASTEC会場:シーズ&ニーズセミナーA(東1ホール会場内) SURTECH会場:SURTECH/InterAquaセミナー会場(東5ホール会場内) |
パルメソ 代表取締役 松原 亨 氏
CO2削減、エネルギーセーブ、SDGs対応などのモノづくりは薄膜や表面改質などを多用した開発が進んでいます。これらのごく薄い世界(μm~nm)の開発にはシュミレーションやMI(マテリアルズ・インフォマティクス)などが取り入れられています。このような分析システムは大量のデータを必用としているが強度の観点からは正しいデータが提供できずに大きな課題があるとされています。開発されたMSE試験法は材料表面から連続した精密な強さの断面情報が得られるユニークな試験法で、特に傾斜材や多層膜には効果的であり、最近は界面の強さ評価にも踏み込んでいます。
本講演では最近ホットで、しかし強さ評価が難しいソフト系材料の塗装や樹脂を題材にした評価内容を詳しく紹介します。また、反対に強さが極大なDLC薄膜の評価にも触れます。ごく薄い膜や表面の強さ分布の可視化や数値化で開発者や生産技術者の課題解決やイノベーションにつながれば幸いです。
豊実精工 常務取締役 松本 裕靖 氏
新技術で環境を守る。表面処理で広く使用される六価クロムによる河川汚染・土壌汚染・大気汚染から大切な地球を守るためにクロムフリープロセスが誕生しました。
SDGs 、 ゼロエミッション を意識した取り組みに貢献できる新技術を日本から世界へ発信します。
表面処理は、あらゆる工業製品や、さまざまな機械部品の表面性能を向上させるために、今日のものづくりに欠かせないものとなっております。
しかし、この技術は有害な環境規制物質を数多く使う点に問題があり、環境にやさしい表面処理の開発が強く要望されておりました。
表面処理のなかでも代表的なものがめっきと呼ばれる技術で、特に硬質クロムめっきは、機械部品や製品の装飾にも多く使われ、処理工程で特定有害物質でもある六価クロムを使用しており、人体への影響もさることながら、河川、土壌、大気汚染など社会問題にもなっております。
そこで、当社は7~8年前からクロムフリー表面処理技術の調査研究に取り組み、3年ほど前から開発をスタートさせ、昨年6月に量産化に向け目途が立ちましたので、クロムフリー表面処理『ERIN®』を発表しました。この『ERIN®』処理は、原料および処理工程においても環境負荷物質を一切使用せず、表面処理で求められる、対摩耗性、耐食性、摺動性、省エネ性など、あらゆる面において優れております。
長い歴史な中で従来めっきの代替技術を見いだせなかった業界に新たに大きなイノベーションを起こします。
神戸製鋼所 課長 高橋 哲也 氏
切削工具分野においては、工作機械の高性能化に伴って難削材の高速加工など、より厳しい加工条件への対応ニーズが時代と共に増加してきており、工具のPVD皮膜に対しても性能全般の向上に対する要求が高まっています。
切削工具向けの代表的な皮膜のAlCrNは皮膜中のAl含有量が多いほど硬さと耐酸化性に優れ、高速切削や高切込みなどの難加工条件に適しますが、Al含有率がおよそ65at.%以上になると、皮膜構造が立方晶から六方晶へ変化して性能が低下する課題がありました。
この課題に対し「AIP-iX」では、新開発した装置や成膜プロセスにより、AlCrN皮膜中のAl含有量が高くても立方晶を維持することで硬質な皮膜の成膜が可能となり、性能に特化したハイエンド工具と比較して約1.5倍の寿命向上を確認しました
本セミナーでは当社のPVD真空成膜技術と新型PVD装置「AIP-iX」で成膜されたAlCrN皮膜の特徴について紹介します。